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2008年07月18日 (金) | 編集 |
23年前、日本中を震撼させた日航機墜落事件
当時高校生だった私も、このニュースを聞いて驚いたものです。


<ストーリー>
1985年8月12日。
北関東新聞社の記者・悠木は同僚の安西との登山を控えて心待ちにしていますが、突然日航ジャンボ機が墜落したというニュースが入ってきます。
騒然とする社内。
そんな中、悠木はこの事件の全権デスクに任命されます。


実に見応えがありました。
タイトルの”クライマーズ・ハイ”とは興奮状態が極限に達し、恐怖心が麻痺する状態を指す登山用語ですが、社内はまさに感覚が麻痺した状態だった事でしょう。
編集部の人間関係、締め切りやスクープなど時間との戦い、ライバル社との競争、部署間の軋轢など事件の真相を追いかける新聞社内の壮絶さが伝わってきました。

登場人物も超個性的な顔ぶれでした。
主演の堤真一さんと堺雅人さんの演技は実に素晴らしく、他の記者達もかなり曲者揃いであるにも関わらず、存在感で負けていないところがすごいと思いました。
堤さんはジャック・バウワー顔負けに編集部を仕切っていましたし、堺さんも今までのイメージとは違う熱い演技が見ものでした。

ただ惜しいところは、主人公の悠木が私生児だったり社長は色ボケじいさんだったりと、現実の事件を題材に扱っている割には人物設定が浮いていたように感じ、その辺がちょっと嘘臭かったです。
登山シーンも物語と直接に関係はなかったような気がしましたが…。

この映画を観終わって、この事件があった当時(80年代中期)の事をいろいろ考えました。
80年代中期はロス疑惑やグリコ・森永事件、豊田商事事件など、いわゆる劇場型犯罪と呼ばれる事件が続発しました。
各メディアはこぞって報道し、国民は事件の行方を固唾を呑んで見ていたものです。
またあの頃はフォーカス、フライデーといった写真週刊誌が登場しました。
その報道ぶりは次第にエスカレートしていき、ビートたけしさんによるフライデー襲撃事件なども起きました。
今考えると80年代中期は報道のあり方を問われた時代だったと思います。


今作はドラマとしても見応えありましたが、私にとっては1985年を回顧させてくれる映画でもありました。
そういえば、悠木の息子・淳が被っていた阪神タイガーズの帽子が印象的でしたが、1985年は阪神が優勝した年でもありました。
また携帯やインターネットがないあたりに時代を感じます…。


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(2009/01/01)
堤真一堺雅人

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